top of page

PLANTS COLORS

布にアクリル絵具でペイントしていたある時、

「そういえば絵具って自分で作れないのかな...」

と思ったことが、すべての始まりでした。


EarthNetwork
​で植物顔料について学び、植物の(体温のある)色に出会いました。

そこから、私のベクトルは加速度的に「素材」へと向かい、気づけば糸を染めて織っていました。

でも考えてみれば、化学染料が発明された、およそ160年前までは、身近な植物から色をもらうということが当たり前だったのですから、何も特別なことではありません。でも、たった160年で、その知恵と方法は、ほとんど消えてしまいました。ひとつの物事が社会から必要とされなくなることで一番困ることは、「良し悪しを判断できる人がいなくなる」ことだと思います。

長い長い間、暮らしの営みとともに築き上げてきた(素材に応じ、その土地土地に応じた)染色の知恵と技にアプローチすることは、決して簡単なことではないと思います。

作れない色はないとっても便利な化学染料でも、作れない色が植物染料だと思います。それは、視覚的な意味ではありません。むしろ「色」だけが欲しければ、化学染料を使うべきだと思います。でも私は、素材そのままの色、植物からもらう色を使いたい。それは、時には植物採取から始まり、植物から色をもらうことが、私にとって面白くてしかたない!からです。

bottom of page